トリニダード・トバゴ戦の代表選手発表2006/08/05 19:42

 8月9日に国立競技場で行われる親善試合「日本代表対トリニダード・トバゴ戦」の招集選手が発表された。今回の招集人数は13名。A3カップと重複しているジェフ千葉やガンバ大阪、中国遠征中の鹿島アントラーズの選手がいないせいである。代表監督に就任したオシム監督の「考えて走るサッカー」や「古い井戸発言」などを元に、いろいろと予想を楽しんでみた。で、今のところほぼ予想通りである。

 サンフレッチェ広島からも佐藤寿人と駒野が選ばれた。いつも応援している地元のクラブなので無条件にうれしい。寿人はJリーグで日本人トップの10得点を記録している。プレースタイルから考えても堅いだろうと思っていた。駒野は寿人よりもやや確率は低いが、かなり可能性はあると見ていた。8月9日の試合でも先発で出られるといいなあ。

 この後、随時ジェフやガンバなどから追加で招集選手が発表されるのだろう。運良くチケットもゲットできたので、今から試合が楽しみだ。

日本代表vsトリニダード・トバゴ代表 ○(2:0)2006/08/12 12:31

 就任前から何かと話題になった日本代表オシム監督と選手たちの初陣、トリニダード・トバゴ戦を見に行ってきた。代表合宿が始まってまだ3日ぐらいなので、チームはまだ発展途上。オシム監督は、本来なら試合をしたくなかったようだが、既にマッチメークされていたのでしょうがない。しかし、自分達には、わくわくドキドキする瞬間がやってきた。心配された台風7号も、関東地方から離れつつあって雨も止んでいる。

 キックオフ2時間前に国立競技場に到着。スタジアム周辺は、人は多いが、何となくのどかな雰囲気である。集まってくる他の観客たちも、ワールドカップ予選の時のような気合いの入り具合が感じられない。次のワールドカップはまだまだ遠いし、アジアカップもまだ先だ。今日は親善試合、見ている方も余裕があるのだろう。スタンドに足を踏み入れる。両ゴール裏席は既に人で埋まっていたが、メイン&バックスタンドの指定席エリアはまだ空いていた。

 さて、今回は一眼レフデジカメを購入したのでその撮影が忙しくなるはず。動画はフジのコンパクトデジカメで撮影することにしている。スタジアムにいる観客の声援や拍手が大きくなり、選手たちが勢いよくピッチに駆けだしてきた。試合前のアップだ。選手たちはホーム側中央に1列に並び、メイン&バックスタンドに手を挙げて応える。いつもの光景だ。

 しかしその直後、いきなりミニゲームが始まった。3色のビブスをつけている。今まで見たことのないアップの始まり方。新鮮である。直前の代表合宿では、7色のビブスをつけて練習していたというから、3色ならアップなのだろう。しばらくアップが続いた後、ストレッチ。終わったらミニゲーム。その後、少しパス交換をしたかと思ったら、選手たちはすぐに控え室に戻ってしまった。結局、いつも見慣れたシュート練習はなかった。

 おなじみFIFAのアンセムで選手入場。いつもながら血の騒ぐ瞬間である。観客は青色のタオルやJFA特製の扇子を掲げて選手を迎えた。観客は47,482人。ほぼ満員だ。今日の観戦記念プレゼントは青色&白色・JFA特製の扇子だった。暑いので気の利いたおみやげである。トリニダード・トバゴの国家独唱の後、日本国国家の独唱。今日は歌手の小柳ゆき。アナウンスがあるとスタジアムはどよめいた。

 前半キックオフ。日本はダイレクトパスを多用してトリニダード・トバゴ陣内に攻め込む。選手の動きもいい。トリニダード・トバゴの選手はボールキープに優れているが、日本選手が足でかき回している感じだ。ジーコ監督の時とは、特に前の方でのスピード感が違う。布陣は中盤がダイヤモンド型の4-4-2らしい。しかし、すぐに選手たちがポジションチェンジするので大変わかりにくい。一応先発は、GK川口、DFは左から駒野、坪井、闘莉王、田中隼磨。MF底に鈴木啓太、その前左に三都主、右に長谷部、トップ下に山瀬。FWは我那覇と田中達也の2トップだ。

 トリニダード・トバゴにはほとんどチャンスがなく、日本もチャンスを決めきれなかった前半17分。Pエリア外で得たFKを三都主が直接たたき込み日本が先制。1-0に。三都主がオシムジャパン初ゴールをゲットした。日本はその後も攻め込みながら、前半22分。駒野からの浮き球をDFラインの裏に飛び出した三都主が受け、ループシュート。これが見事に決まって2-0。幸先の良い滑り出しだ。三都主は今日2ゴール。存在感を見せつけた。

 その後は日本選手の運動量が次第に落ちてきて、トリニダード・トバゴにボールをキープされる時間が続くようになった。とは言え、日本のピンチはほとんど無かった。日本選手で動きがいいのが、トップ下の山瀬と中盤底の鈴木啓太。どこにでも顔を出してくる。そして、闘莉王はよくボールを跳ね返していた。前半終了。

 後半開始も、メンバー交代はなし。運動量も次第に落ちてきて、前半最初のようなダイレクトのコンビプレーは、あまり見られなくなってきた。選手のコンディションもあるのだろう。それでも一進一退、ほぼ互角の攻防が続く。にわか雨も時折降ってきた。後半11分、山瀬に代わり小林大悟が入る。後半16分には、けがの坪井に代わり栗原が入る。後半21分には、我那覇に代わり待望の佐藤寿人が入った。後半29分、長谷部に代わり中村直志が入った。

 そして後半33分。久々に日本のダイレクトプレーが続いてゴール前まで迫り、中村のシュートのこぼれ球に佐藤寿人が詰めたがGKに止められた。惜しかった。後半36分には、田中達也からのパスに反応した佐藤寿人だったが、トラップがほんの少し長く、GKにキャッチされた。これも惜しかった。後半41分、三都主に代わって坂田が入る。

 ロスタイムは4分だったが、そのままのスコアで試合終了。オシムジャパンの初陣は2-0の勝利であった。準備期間が短い割には、選手たちはよく頑張っていたように思う。これからのオシムジャパンの活躍に期待したい。「90分間考えて走るサッカー」はこれからの課題だろう。試合終了後の選手たちによる場内1周&あいさつも良かった。

サンフレッチェ広島vs清水エスパルス ●(1:2)2006/08/12 23:58

 今日も気分が悪い。試合は1-2で負け。しかも内容が悪い。せっかく前節のFC東京戦でいい勝ち方をしたと思っていたのに、この内容と結果ではがっくりだ。ホームで勝てないサンフレッチェは何とかならないものか。せっかく1万人以上の観客が、暑い中試合を見に来ているのに、腹も立ってくる。

 今日は前半立ち上がりからエスパルスのペース。運動量、こぼれ球への反応、攻守の切り替えの速さなどで圧倒されていた。エスパルスのプレスが面白いようにかかり、中盤を完全に支配されていた。時折巡ってくるサンフレッチェのチャンスもすぐに摘み取られてしまった。

 しかし、運良く前半を0-0で折り返すことに成功。後半は立て直してくれるかな、と淡い期待を抱いていた時間は1分も続かなかった。守備の連係ミスでいきなり失点。やらなくてもよい点を献上してしまった。また悪い癖が出た。こういう失点は本当に腹が立つし、気分も悪くなる。

 その後もサンフレッチェに流れは来ない。とにかく運動量が少ない。厳しい練習をこなしているはずなのに、何でだろうか。しかし、後半23分の負傷中断中にサンフレッチェは生き返った。さっきまでの劣勢が嘘のように、選手たちの運動量が復活。攻撃時には次々と前線に人が集まり、迫力が出てきた。いい流れだなと思っていたら、ウェズレイのゴール。1-1の同点に追いついた。

 ここのところ得点後の失点が多いので、気をつけなければと思っていたら、DFの中里がイエローカード2枚目を受けて退場。せっかくいい流れで来ていたのに、試合運びがちぐはぐだ。そうこうしていたら、またミスがらみで失点。1-2に。10人で今日のエスパルスからもう1点取らないといけない。あまりにも痛すぎる失点だった。

 負けると気分は悪いものだが、すっきりしない敗戦だった。相手に完全に崩されたわけでもないのに失点している。せっかく無失点で切り抜けた矢先に失点している。苦労してゴールを奪った後に失点している。魔の時間帯に失点している。それも1回や2回ではない。どうしたものか。

 これで今季観戦したホームゲームの戦績は、カップ戦も含めて1勝1分9敗である。何と借金は8。何とかならないものか。アウェーで健闘しているだけに、情けない数字だ。

アジアカップ最終予選・イエメン戦2006/08/16 23:53

 新チーム初の公式戦。前回のトリニダード・トバゴ戦と違い、ホームでの勝ち点3が求められる試合である。イエメンと言えば、中東のサッカー小国のイメージがある。しかしだからと言って楽勝できる相手ではないのも分かっている。しかしここは日本のホーム。今日の試合は絶対に勝ち点3をゲットせねばならないのだ。

 今日の試合には、前回出場できなかったジェフ千葉とガンバ大阪の選手も招集されている。国際Aマッチデーではないため欧州組は招集できなかったが、国内組は一応ベストメンバーと言える顔ぶれだ。新しく招集されたメンバーは、ジェフから巻、阿部、羽生、佐藤勇人、ガンバから遠藤と加地。いずれもリーグ戦で活躍している選手たちだ。

 試合は、予想通りイエメンが自陣に引きこもり、ほとんど攻撃の意志を見せない。日本が圧倒的にボールを支配するものの、ゴールが割れない嫌な展開が続いた。暑さのためか「人もボールも動くサッカー」ができず、じりじりする展開だ。度重なるイエメンの選手の時間稼ぎには、いらいらした。0-0で前半終了。

 後半は選手交代からやや動きが出てきたが、フィニッシュに至らず。惜しいシーンが何度もあった。セットプレーも生かせずいらいらしていたら、CKから阿部がゴール。待望の先制点が入った。1-0に。その後も日本は圧倒的にボールを支配しながら攻め立てるが、ゴールは入らない。イエメンの選手も「1-0ならホームで挽回できるかも?」と思ったような時間稼ぎをしてくる。

 一足先に投入された佐藤勇人と寿人の双子が並んでピッチに立った。と思っていた後半ロスタイム。寿人がCKのこぼれ球を押し込んで2-0に。やったー。やっぱりあんたはすごい!さすがはJ1日本人得点ランクトップだけある。試合は2-0で終了。勝ち点3は死守。しかしアドバンテージは2点止まりだった。最低限の仕事はした。あとは9月3日、6日のアウェー中東2連戦が待っている。ここが踏ん張りどころだな。

サンフレッチェ広島vsジュビロ磐田 ○(2:1)2006/08/31 18:48

 前節アウェーの鹿島戦で2-0と勝利。いい流れでホームに帰ってきたなと思っていても、これまではふがいない戦いでホームでは裏切られ続けてきた。しかし、今日は試合前から勝つ予感があった。前回のホーム初勝利の時(GWの福岡戦)と似たような感じである。この「勝つ予感」、意外と当たるのである。

 試合の方は、前半立ち上がりからジュビロが押し込んできて、FW前田のシュートがクロスバーに当たるなど危ない時間帯があった。しかし、それを無失点に抑えると試合は次第に膠着状態に突入。前半は0-0のまま終了した。ここのところの試合(ホーム限定)と比較すると、まずまずの試合内容か。

 後半は立ち上がりから徐々にサンフレッチェのペースになり、ついに後半6分、佐藤寿人が青山の上げたロングボールに走り込んでGK川口をかわし、ゴール。寿人らしい抜け目のないゴールであった。素晴らしい。つまらないミスで失点することなく、うまく先制することができた。良かった。

 その後しばらくはサンフレッチェが主導権を握り、中盤を制圧していた。DFライン裏を狙ったボールや、ポスト役のFWに当てるくさびのボールにも守備陣が良く反応して、素早く攻撃態勢を作って攻めていた。回数と時間限定ではあるが、ボールと人が連動して良く動く、見ていて楽しい場面も見ることができた。こんな楽しい気分になったのは久しぶりだ。

 しかし徐々にジュビロも盛り返し、互角の展開に。そんな中、後半36分。ジュビロ守備陣の気の緩みか、相手陣内でウェズレイがボールを奪い取りゴールに向けてドリブル。Pエリア手前で右サイドを駆け上がっていた寿人にパスしてそのままゴール。2-0になった。嫌な流れになりかけていた時だけに価値あるゴールだった。

 ロスタイム。勝利を意識したのか動きが悪くなったところをジュビロにつけ込まれて失点してしまったが、見事2-1で勝利。価値あるホーム2勝目をあげることができた。我らがホームスタジアム・広島ビッグアーチで勝ち点3をゲットできて気分がいい。これからどんどん勝ち星を積み重ねていってほしいものだ。